イタリア 2016(チンクエテッレ)番外編 ジェノバ

2016年のユーロバイク後に行った、イタリア

の「チンクエテッレ」の続きですが、その番外編として「チンクエテッレ」を後にして、帰国便の出発地「ミラノ」へ向かう途中で立ち寄った「ジェノバ」のお話です。

「ミラノ」へは、何回も行っていますが、その南に位置するイタリアの港町「ジェノバ」には、行った事がありませんでした。
「チンクエテッレ」から列車で「ミラノ」へ向かう途中に、「ジェノバ」がある為、「これは立ち寄らないわけにはいかないな!」という訳で、こちらに2泊しました。

ホテルが・・・

「ジェノバ」のホテルは、旧市街のメイン通りに面したホテルを、事前にネット予約してありました。
予約サイトにあった地図をたよりに、巨大で古い建物が立ち並ぶ(イタリアの多くの主要都市で思うのですが、以前「巨人族」でも住んでいたのではないか?と思えるほど、扉や門など、色々な構造物が大きく高いのです。)、ホテルがあるであろう通りを、一時間程うろうろしますが、それらしき建物がみつかりません。
この通りに面した、花屋さんやカフェで、訪ねても「そんなホテルは、聞いたことが無いな。」との答えが返ってくるだけで、不安だけが募ります。
何度も通った通りを、もう一度と思い、目を凝らしながら歩くと、本当に小さな看板を発見、その看板の指し示す、通り沿いに建つ巨大で古い建物のドアを開け、中に入っていくと、古いエレベーターがあり、そのエレベーターで上がると、ホテルのフロントがありました。
これでは、見つかるはずが無いですね・・・
そんなホテルでしたが、案内された部屋は、結構広く十分に立派な物でした。

ジェノバといえば!

私の世代で「ジェノバ」といえば、「母をたずねて三千里」の主人公「マルコ・ロッシ」が育ち、連絡の途絶えた出稼ぎ中の母親を追いかけ、アルゼンチンへと旅立った場所として、強く記憶に残っています。
先ずは、予習をと思い、部屋で一服した後、持参したノートパソコンで、「母をたずねて三千里」の第一話を鑑賞、マルコの住んでいるジェノバの街並みを頭に焼き付けてから、町へと出掛けました。

ホテルのある旧市街から、港まではそれ程離れておらず、徒歩で向かうことに。
細い路地へと入ると、色調こそ異なりますが、中世の面影を残す町並みは、さっき観た「マルコ」の世界とあまり変わりなく、ちょっとした感動でした。
港の周辺の細い路地を歩き回り、バルの軒先の席でスプマンテ(スパークリングワイン)とナスのオリーブオイル焼きをいただきながら、ちょっと休憩をはさみ、散策を楽しみました。
この日の夕食は、港近くの小さな古いオステリア「Osteria di Vico Palla」で。
地元客でにぎわうここでは、一度食べてみたかった「カッポン・マーグロ」をメインに、イカのトマト煮込みやデザート、締めのカプチーノまでいただきましたが、最もおいしかったのは、紙袋に入れて提供された、抜群の塩気のフォッカチオでした。

ドゥカーレ宮殿内のレストラン「Disopra」

翌日の午前中は、旧市街を散策。
ガリバルディ通りや、あのコロンブスの生家など、歴史ある街並みを巡った後、宿からほど近い「ドゥカーレ宮殿」の中に、安くて美味しいレストランがあるという情報を聞きつけ、この日のランチをそこでとる事にしました。
資料館や図書室、美術館も併設された、アカデミックな雰囲気漂う、立派な宮殿の中に、隠れ家チックでしかも格安と言えるビュッフェレストラン「Disopra」は、お味も相当な物でした。

ボッカダッセ(Boccadasse)

午後からは、「チンクエテッレ」を彷彿させる、ジェノバ近郊の小さな漁村「ボッカダッセ」を訪ねました。
ジェノバに着いてからネット検索して知ったこの街も、カラフルに塗られた小さな家々が立ち並ぶ、昔からある漁村です。
宿のある旧市街からは、結構な距離がありましたが、途中、街を散策しながら歩いて向かうことにしました。
初めて歩くジェノバの街は興味深く、途中多くの人が並んでいる街中のジェラート屋で、買食いをしたり、ショウウィンドのディスプレイを写真に収めたりしながら、歩いていくと海岸沿いの道に出ました。
海岸沿いにさらに進むと、大きなイベント会場や、リゾート風の海水浴場などがポツポツと点在しています。
「流石に遠かったな・・・」と、その距離に後悔しましたが、時すでに遅し。
頑張って歩き続け、ようやく「ボッカダッセ」に到着しました。
小さな路地が入り組んだ、想像通りの小振りな街で、写真を撮りながらそれらの路地をくまなく散策していると、初めてなのに何処か懐かしい雰囲気さえ感じました。
この日は、夕暮までこの村で過ごし、帰りはバスを利用して宿へと向かい、宿の近くのレストランでジェノバ最後のディナーを取り、短いジェノバ旅も終了。

それまで知らなかったイタリアを満喫し、翌日、ミラノへ移動して、日本への帰国の途に就ました。