そらちグルメフォンド 2024

9月1日に、北海道にて開催された

「そらちグルメフォンド 2024」に参加しました。
今回は、その時の模様をお伝えします。

「そらちグルメフォンド」

「そらちグルメフォンド」は、北海道岩見沢市、夕張市で開催されるサイクリングイベントで、南そらちエリアの美しい自然景観の中で、サイクリングと地元の美味しい食材を同時に楽しむというイベントです。

「ロングコース」(130km)、「ミドルコース」(81km)、「グラベルコース」(98km)の3つのコースがあり、私は、「ミドルコース」に参加しました。
いわみざわ公園内の、野外音楽堂「キタオン」がスタート&ゴール地点となります。

「ミドルコース」のスタートは、朝7:50分という事で、その前に受付を済ませる必要もあり、当日の朝、札幌から始発電車で向かっても、ギリギリ過ぎると考え、いわみざわ公園から8㎞ 程の宿泊施設に前泊して、朝5時に起床して自走にて向かいました。
途中にある、北海道の良心「セイコーマート」で、朝食と、自分を含めて今回の走行中に、水不足でお困りの参加者がいらした際の「エイド用」として、2Lの水を購入して、リアキャリアーにゴム紐で固定して会場へ向かい、6:30頃に受付を終えました。

Tartaruga にお乗りのお客様

今回、初めて「そらちグルメフォンド」に参加するにあたり、「Tartaruga にお乗りのお客様は、一緒に参加して、私と走りませんか?」と言った内容を、弊社ホームページと、札幌の Tartaruga マエストロ在籍店「秀岳荘」様と「南風自転車店」様の両ホームページで、お声がけをいただきました。

「Tartaruga でご参加の皆様は、朝7時頃に、会場にお集まりください。」とお声がけをしていたのですが、とてもありがたいことに、快晴の会場に続々とお集まりいただき、9名の Tartaruga ユーザーの皆様に、ご参加いただきました。
中には、Tartaruga Type FOLDING でご参加の、強者までいらっしゃいます。
Tartaruga Type SPORT DX ユーザーでもある、「秀岳荘」の木原さんも、お客様方のサポートを兼ねて、ご参加です。
Tartaruga を、世に送り出した者として、これ以上うれしく、ありがたく思う事はありません。
今回、ご参加いただきました、Tartaruga ユーザーの皆様には、この場を借りて、改めて心より感謝いたします!

「南風自転車店」の有森さんも、大会オフィシャルサポートライダーとして、KHSの20インチ車両で伴走され、その超健脚ぶりを見せつけてくれました。

スタート

「ミドルコース」の参加者は、「グラベルコース」と合わせて500名もおり、いくつかのグループに分けてのスタートでした。
早めにスタートされた Tartaruga Type FOLDING でご参加の「春原(すのはら)さん」を除き、Tartaruga の梯団は、皆さんで集合写真を撮ったりしながら、スタートポイントの近くに固まっていた事もあり、スタート待ちの 長~い列 には並ばず、最後の組の最後部から、他の小さいタイヤの車両に乗った皆さん達と共に、8:20頃にスタートしました。

最初は、私が先頭で皆さんが続く形で走っていましたが、想定していたよりもアップダウンの続くコースに、だんだんと私が後退していきます。

「はい。」
当ブログをお読みいただいている皆様は、既にご存じのことかと思いますが、私は上り坂が、「超苦手」で、「大っ嫌い!」です。
コーナーを曲がって、下り坂の先にまた上り坂が見えると、一気にガッカリする事を繰り返しながら、17.5㎞程走って、ようやく待ちに待った最初のエイドステーション「栗山エイド」に到着しました。

第1「栗山エイド」(コカ・コーラ環境ハウス)

「そらちグルメフォンド」では、途中で提供される食べ物が多すぎて、走行中には食べきれないと聞いていたので、車両につけたパニアバッグの片側は空の状態(スタートまでは、ヘルメットとグローブが入っていました。)にしてあるので、食べきれない食料は、何でも入れられます。
Type SPORTでご参加された殆どの皆さんも、ちゃんとリアキャリアーに、パニアバッグを装着されていました。
「流石、分かってらっしゃる!」

こちらのエイドでは、地元で取れた「メロン」と、「稲荷ずし」をいただきました。
メロンは持ち帰れないので、その場でいただきましたが、一口大にカットされた、果汁たっぷりのメロンは、乾いたのどに染み渡ります。
「うま~い!」

この最初のエイドステーションで、「もう、皆様お判りかと思いますが、私はめっちゃ遅いので、ここからは、ご自分のペースで走っていただいて、ゴールでお会いしましょう!」と “宣言” を行い、ここからは、各自ご自分のペースで走りました。
というか、皆さん、とても健脚なのです。

第2「由仁エイド」(ふたまた駐車公園)

「栗山エイド」から「由仁エイド」までは、約12㎞。
比較的、なだらかなコースが続きましたが、何気に向かい風の為、なかなか思うようにスピードが上がりません。
一緒に走っている木原さんのお知り合いだという、ファットバイクに乗られた、大会オフィシャルサポートライダーの方から、今回のコースの概要を伺ったりしながら走っていると、いつの間にか「由仁エイド」に到着しました。

こちらのエイドでは、「コキアおはぎ」と「由仁いものパイ」を頂きました。
見た目もかわいい「コキアおはぎ」と「由仁いものパイ」でしたが、まだお腹はすいていなかったので、パニアバッグに仕舞います。

先行されていた Tartaruga ユーザーの皆さんとも、このエイドまでは合流することができました。
やはり、こうして Type SPORT が並んでいる姿は、壮観で格別です!
8インチの極小径車、CarryME でご参加の方もいらっしゃいました。

そして、本格的な上りがはじまる

第2「由仁エイド」を出ると、次第に上り坂へと入っていきました。
今回の「そらちグルメフォンド」では、全てのコースに共通で、「万字峠」と呼ばれる、かなり過酷な峠越えがあり、登れない人向けにハイエースによる “ピストン輸送” を主催者が用意していて、この “ピストン輸送” を利用しても、制限時間の 16:30 までにゴールすれば、完走扱いとなると事前説明があり、それなりに覚悟をしていました。

そして、斜度8.8%の看板の建つ坂が、眼前に立ちはだかります。
普段から、キャンプ道具満載の、持ち上げる事が困難なほど重たい GT でいろいろな処へ行っていて、今回は4日分の着替え類(金曜日に札幌に入り、前日は店頭試乗会を行いました。)とiPad、携帯ポンプとインナーチューブ2本、水2L位しか積載していないので、一気に登り切ろうと、ペダルを漕いでいると、いきなり左足の脹脛(ふくらはぎ)が攣りました・・・
たまらず「痛っ!」と立ち止まり、少し患部を揉んでから再度ペダルを漕ごうとすると、今度は左膝の外側の筋に痛みが走ります。
しかたなく、この坂の頂上まで車両を押し歩きましたが、歩いても左膝の外側が痛みます。
短い下り坂の後は、再びダラダラとした登りが続きます。
「これが万字峠なんですか?」
近くを走っていたサポートライダーの方に尋ねると、「いやいや、万字はまだまだ先で、こんなもんじゃないですよ。」とのこと。
「・・・・・」

次第に左足は、痛みでペダルを踏み下ろせなくなり、右足だけで踏み下ろすしかなくなりました。
こんな事は、Type SPORT 製作後、Type SPORT に乗るのが楽しくなり、本格的に乗り始めたころ、サドルを上げ過ぎて乗っていたことから、同じような痛みが出た事があって以来です。
当時は、ペダルに乗せる足の角度がどうこうとか、乗る度に色々と解決策を試して、最終的にサドルが高過ぎたことが原因とわかり、それ以来なかなか起きなかった痛みでした。
勿論、今回サドルの高さは適切です。

それでも、何とか登っていくと、「セコマエイド」と呼ばれる、水とスポーツドリンク、クッキーなどを配っている小さなエイドがありました。
たまらず駆け込み、冷えたスポーツドリンクをいただき、自分の空になったボトルにも、補給していただきました。
まさに、「オアシス」。
「セイコーマート」さん、ありがとう!

「オアシス」での休憩で、少し復活した気になりましたが、直ぐに左膝が痛みだし、頼りだった右足も、同じように膝の外側が痛み始めてしまいました。
それでも、何とか一番軽いギアで登っていると、「ロングコース」を走られる方々が、次々と抜いていきます。
そんな集団に並走されていた、若いサポートライダーの方から「凄い“オモリ”を乗せて走っているんですね?」と声を掛けられます。
「はい。“大リーグボール養成ギブス” です。」と、私世代にしかわからない「巨人の星」ネタのギャグをかますと、サポートライダーは、大笑いしながら一気に駆け上がって行かれました。
果たして彼は、ネタを理解して笑っていたのか、未だ、とても気になるところです・・・

キコキコと登っていくと、トンネルがあり、ここはライトとテールライトを点灯させて、歩道走行となります。
トンネルを抜けるとすぐ、第3「夕張エイド」がありました。

第3「夕張エイド」(ゆうばり文化スポーツセンター)

こちらのエイドでは、夕張のご当地グルメ「カレー蕎麦」を頂けました。
日差しも強く、お蕎麦の入ったどんぶりを受け取ると、日陰を求めて木陰に腰かけ、いただきました。
少しお腹もすいていたので、ぺろりと完食。
とても美味かったです。

ここまでは、今回「そらちグルメフォンド」に私と一緒に走るために、Type SPORT GT をご購入され、万字峠攻略のために、ご自宅近くの峠越えを繰り返して、練習を積まれてきたという「高井さん」、同じく奥様がType SPORT DX をこのイベント出場の為にご購入された「井上さん」ご夫妻(旦那様はbirdyでご参加です。)と、「木原さん」の5人で走ってきました。

既に、両膝が痛くなっていたので、「自分は、迷わず “ピストン輸送” の車に乗って峠をスキップします!」と、ここで皆さんに再び “宣言” しました。
万字峠攻略のために、峠越えの練習を繰り返されてこられた「高井さん」は、当然ですが「私は、自走します。」とおっしゃり、直ぐに出発されました。
他の御三方は、“ピストン輸送” を利用されることに。

「ピックアップステーション」を目指して

「夕張エイド」を出発して、「ピックアップステーション」までのおよそ5㎞強の道のりには、景色のいいポイントや、沿道に多くの古い映画看板の掛かった「ゆうばりキネマ街道」などを走ったのですが、両膝の痛みを抱えての走行は、かなり辛かったため、なかなか写真を撮る余裕もありませんでした。
何とかペダルを漕ぎつづけ、やっとの思いで、「セコマエイド」に隣接した「ピックアップステーション」に到着しました。

街中にあるコンビニエンスストアーとしても、ダントツの商品開発力と品ぞろえで、大好きな「セイコーマート」ですが、本イベントではメインスポンサーとして、バックアップされていて、メインのエイドステーションの中間地点辺りに、「セコマエイド」が点在しています。
ここの「セコマエイド」にも、なだれ込むように飛び込み、冷えたおしぼりと、冷えたスポーツドリンクをいただきました。

多少の後ろめたさのあった「ピックアップステーション」からの “ピストン輸送” でしたが、ロードバイクを中心に、思いの他多くのお客様が、既に列を作られていました。
ここから、万字峠上部にある「各まちエイド美唄市」までの6㎞強の峠道を、3台のハイエースが、一回当たり4台(4人)ずつを乗せて、ピストン輸送で往復しています。
結構待ち時間がありそうなので、近くにあった大そう立派な「夕張神社」を見学したかったのですが、両膝が痛い状態での階段の多さに「今回はパス。」しました。

一緒に走っていた皆さんは、別便で先に行かれ、ようやく自分が “ピストン輸送” に乗り込む順番が来たので、自分の車両を荷台に乗せ、助手席に乗り込みました。
クーラーの効いた車内は、それまでいた屋外とは異次元の空間です。
そんな快適な空間に座っているだけで、くねくねと曲がりくねった峠道を、一気に登っていき、10分程で「エイド各まちエイド美唄市」に到着、まさに “ワープ” でした。

第4「各まちエイド美唄市」(丁未風致公園)

クルマに乗って、一気に登って到着した「各まちエイド美唄市」には、「セコマスペシャルエイド」が設置されていて、水やスポーツドリンクは勿論のこと、「とりめしおにぎり」、「ハスカップのカップケーキ」、セコマオリジナルの「アイスキャンディー」をいただけました。
セレクトした「北海道りんごBAR」は、格別な美味さです。
自主練を重ねてこられ、自走で先行されていた「高井さん」は、既に到着されていました。
やはり自主練の努力は、裏切りませんね!
車で先行された皆さんとも、再度合流することができました。

ここでは、お決まりと言う「万字」ポーズの写真を撮り、出発です。
峠の山頂と思っていた「エイド」でしたが、ここから更に1㎞程登る必要があり、何とかここをクリア。

「万字峠」山頂からの、長い下り坂

ここからは、待望の下り坂が、25㎞程続きました。
最初の10数㎞は、結構な急勾配で、スピードもかなり出ます。
ペダルを殆ど漕ぐこともなく、この下り坂を一気に駆け下り、最後の数㎞の平坦路も、痛む両膝をだましだましペダルを漕ぎ、何とかクリア。
制限時間前の15:40頃、無事完走を果たせました。

ゴール後の再会

結構ボロボロの状態で、何とか「完走証」と完走記念の「Tシャツ」を受け取り、イベント会場に戻ると、Tartaruga Type SPORT でご参加され、先行されていた「加賀屋さん」ご夫妻、「中村さん」、「高橋さん」は、全行程を自走で既にゴールされていて、イベント会場のテーブルでくつろがれていました。
「堀内さん」も、無事完走です。

途中、一度もお会いすることが無く、「リタイヤされたのでは?」と、勝手に心配していたTartaruga Type FOLDING で御参加されていた「春原」さんも、私と同じく、万字峠の “ピストン輸送” は利用されたそうですが、見事「完走」されたそうです!
独断ではありますが、あなたが、今年の「そらちグルメフォンド」最高の強者です!

Tartaruga Type SPORT で御参加された皆さんも、全員が「完走」と、その健脚ぶりを存分に発揮され、本イベントを満喫されたご様子。
何より、今回ご参加いただきましたことに、改めて感謝いたします。

今年の「ミドルコース」は、アップダウンが激しく、「過去最高にきついコースだった。」との事ではありますが、自分がヘタレ過ぎた事が、何より悔やまれます。
正直、今回のゴール時には、「しんどさ」しか無く、「二度と参加したくない!」と思っていた私でしたが、こうしてブログを書きながら、改めて振り返ってみると、「結構、楽しいイベントだったな・・・来年も出ても良いかもな・・・」などと、思っている自分がちょっと怖いです。