Tartaruga Type SPORT は どの様に造られるのか その2
- 2020.01.21
- タルタルーガ
- Type SPORT, 自転車, 開発
弊社のYouTube チャンネルで公開している
「Tartaruga Type SPORT How it’s made(Tartaruga Type SPORT は、どの様に造られるか)」と題したビデオに沿って、各製作工程の補足説明をメインに、Tartaruga Type SPORT Ver.1.5 が、どの様に製作されているかについての、お話の続きです。
改めて、こちらの画像をクリックいただき、ビデオをご覧ください。
(今回は、38秒経過あたりからの説明になります。)
リアフレームのスポット溶接
セット作業自体にも手順があり、各フレーム素材が確実に治具にセットされて、カット面同士がしっかりと密着するよう、ラバーハンマーや圧着レバー等を駆使してセットを行い、全ての接合カ所をスポット溶接していきます。
リアフレームのスポット溶接後のアライメント
リアフレーム本溶接
本溶接では、どこから、どの順番で溶接を行っていくか、決まった手順があり、溶接による変形を最小限に留めます。
リアキャリアーマウントの溶接
T4 熱処理
溶接を行うと、その溶接を行った部分に、応力と呼ばれるストレスが蓄積されてしまいます。
この応力を開放して、同時にアルミ素材の再結晶化を行い、素材本来の性能を引き出すために、T4 と呼ばれる熱処理を行います。
この処理には、専用の巨大な「オーブン(窯)」に、本溶接の終了したフレームを並べて入れ、プログラミングされた高温加熱を、4時間程かけて行います。
熱処理後のアライメント
T4処理後の一定時間、一時的にアルミ素材は柔らかいに状態になっているので、この間に行うパーツごとの最終「アライメント」です。
シートチューブのリーミング
映像にはありませんが、ヘッドチューブのフェイシングや、BB 部のネジ切等も行います。
フロントフォークの製作
下準備の終わった各素材に、特殊な接着剤を塗布して、専用の治具に一本ずつセットしてオーブンに入れ接着を行い、その後、各パーツのつなぎ目を手作業で研磨して、スムーズに仕上げます。
研磨による下地処理
各種洗浄
マスキング
塗装
塗装ブースは二つに分かれていて、最初のブースでは「塗着効率」(塗料がフレームに着く効率)の高い塗装ロボットによる粗塗りを行い、次のブースでは、ベテラン職人の手吹きによる仕上げを行ったあと、焼付のためのオーブンへと入っていきます。
下地塗装から始まり、フレームカラーによっては、5層もの塗装を行うため、各層ごとにこの作業を繰り返していきます。
デカールの貼り付け
各種ネジの取付けと、各種保護素材の取付け
つづく
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