「自転車と旅」取材話 北海道編 その2 Day 1

様々な懸念もありましたが、結局50キロの最長自走距離

の実績のまま、取材当日を迎えました。
羽田空港7時発のANAで、新千歳空港へ向かいました。
僅か1時間半で、新千歳に到着、さすがの飛行機輪行の機動力です。
今回の取材旅では、発売したての、イージーローラー + イージーフォールディングのプロモーションも重要なミッションでした。

新千歳空港で、既に別取材の為に前乗りしていた編集長、カメラマンさん、モデルのマサミンさんと合流し、早速車両を組立てて苫小牧駅を目指し、自走を開始しました。
走り出して10キロ程の場所にある「道の駅ウトナイ湖」で、撮影と朝食を兼ねて軽い休憩を取りました。

「道の駅ウトナイ湖」で偶然見つけた「カメロンパン」

食べるのに、気がひける程の可愛さの「カメロンパン」を発見。
写真に収めて、即おいしく頂きました。

「道の駅ウトナイ湖」を後にして、一路苫小牧駅へ。
しかし、しばらくすると霧の様な雨が降り始め、駅が近づくにつれ、次第に雨粒が大きくなって来ました。
本降りになる直前に、何とか苫小牧駅に滑り込む事ができ、テキパキとTartaruga Type SPORT のイージーフォールディングを行い、輪行の準備完了です!
今回のモデルさんは、「自転車と旅」の常連で、1つ前の号でもTartaruga Type SPORT のイージーフォールディングで輪行経験済みだった事もあり、サクサクと1人で畳んでいました。
ここまでは予定通りに運び、スーパー北斗に乗り込みました。

スーパー北斗の対面型シート背面に、すっぽり収まるイージーフォールディングした Tartaruga Type SPORT

予定は未定

当初の予定では、東室蘭駅まで輪行して、自走で初日のゴール洞爺湖を目指す予定でしたが、車窓からの見える景色は結構な勢いの雨。
東室蘭駅でスーパー北斗を降りてはみたものの、撮影を行いながら自走できる状況ではありませんでした。
そこで、急遽予定を変更して、雨の様子を見ながらローカル線で洞爺湖方面へ向かい、雨が弱くなったら途中下車して、撮影を再開するプランに変更しました。
この様に状況によって、臨機応変に対応できるのも、お気楽輪行の醍醐味です。

腹が減っては・・・

とは言え、ランチは何処かで取らなければなりません。
そこで、折畳んだ車両を駅前に施錠して、駅から数百メートルのランチ候補だった地元B級グルメの店「味しん」へと向かいました。
私の事前情報収集によると、室蘭では「やきとり」と言うと「焼きトン」を指し、そんな「やきとり」が入った「カレーラーメン」を提供する食堂です。
テーブルに着くと、迷わず「カレーラーメン」と、もうひとつの名物「ジャンボ焼きそば」を注文、出てきた二品は、想像通りの旨さで、あっという間に完食しました。

室蘭にある「味しん」の名物「カレーラーメン」と「ジャンボ焼きそば」 いずれも美味!

ぶらり輪行旅再開

東室蘭駅へ戻り、次に来た1両編成のローカル線に飛び乗り、空模様を伺いながら、海岸沿いをトコトコと進みます。
そうするうちに、空がゆっくりと明るさを取り戻し、ついには雨のエリアを抜けたので、稀府駅で下車して、自走を再開する事にしました。
雨が上がったという理由で偶然下車した稀府駅でしたが、その駅舎も、走っている電車もなんとも風情があり、ちょうど反対方面行きの別列車が入ってきたこともあり、カメラマンさんだけでなく、自分も写真欲に駆られたため、持参していたミラーレス一眼を取出し、撮影タイムとなりました。
こんな自由さもまた、輪行旅の楽しみのひとつです。

独特の形状をした「稀府駅」(まれっぷえき)の駅舎と、北海道らしくまっすぐに伸びるレール

すっかり天気も回復したので、車両を組立てて自走を再開しました。
走り出すと、見渡す限りの野菜畑となだらかな勾配が続きました。
なだらかな坂を上っていると、小さな工場の入り口に一台の自動販売機を発見、ちょうど喉も乾いていたため、小休憩して飲み物を買っていると、工場から一人の男性が出てきて「どこから来たの?」と話し掛けてきました。
雑誌の取材で洞爺湖へ向かっていることや、今朝からの流れのことを話すと、「ちょっと休憩してきなさい。」と工場の応接間に通されました。
そこは、「だて・たいよう庵」という漬物工場で、男性はこの会社の社長さんでした。
お茶と漬物を出しいただき、その上漬物のお土産までいただきました。
こんな出会いもまた、輪行旅の楽しみのひとつです。

社長さんにお礼を告げ、一気に本日の宿「洞爺 かわなみ」を目指しました。
洞爺湖畔に到着して、宿へ向かって湖畔を走っていると、台湾から北海道に自転車旅に来たという集団に出会いました。
殆どのメンバーが折畳みタイプの小径車に乗っていて、一日70kmから100kmほどを走りながら10日程かけて北海道を旅しているとの事でした。
短い立ち話の後、お互いの旅の無事を願い合い別れました。

洞爺湖畔で、湖を背景に到着シーンを撮影 喜びのジャンプ

さらにしばらく湖畔を走ると、無事「洞爺 かわなみ」へ到着。
湖畔での撮影を終え宿に入り、自転車で来ている旨伝えると「雨が降るといけないから、自転車はここに停めるといいですよ。」と、宿に隣接した休業中のバースペースに停めさせてくれる、サイクリストに優しい宿で、食事もまた美味でした。

つづく