ステイン・デフェルム

ステイン・デフェルム

今回は、もう1人の親友、ステイン・デフェルム

のお話です。
ドイツ r&m 社のデザイナーだった、彼との出会いは、2002年9月の IFMA (ケルンショー)後に、さかのぼります。
IFMA 出展を終え、Pacific Cycles 社マイケル氏と2人、翌週のミラノショー出展に向け、ドイツのケルンからイタリアのミラノまで、列車で移動したのですが、途中、r&m 社のあるダルムシュタットに寄り、マイケルの打合せに同行、その日の夜行寝台列車で、ミラノへ向かう事になりました。

マイケルの打合せが終わり、夜行列車の出発まで時間があったため、r&m 社のマーカス氏が、我々2人を、駅の近くにあるバーに誘ってくれました。
その時に、マーカスに同行してきたのが、入社間もないベルギー出身のデザイナー、ステインでした。
軽い食事を取りながらの、3時間ほどの談笑の後、深夜発の我々の電車を、2人が最後まで見送ってくれました。

Pacific HOTEL での再会からベルギーへ

タルタルーガ自転車ステインとても人懐っこい彼とは、その後、なぜかいつも同じ様なタイミングで、Pacific HOTEL でハチ会う機会が多く、自然と酒を酌み交わす機会が増え、仲のいい友達になって行きました。
Pacific HOTEL 滞在中の会話で、「今まで食べた物で、何が一番美味かった?」という、私からの質問に、「ベルギーのお婆ちゃんが作ってくれる、ウサギのミートボール!」との回答を聴き、「美味そう~!今度お前ん家に行くから、食わせろ!」と、間髪入れずにお願いして、2年後に、実際にベルギーの実家にお邪魔して、食べさせてもらいました。
リンゴジャムと一緒にいただく、おばあちゃん特製のミートボールの、甘辛い独特のお味は、話に聞いていた通りの美味でした。
その後も、幾度となく、ユーロバイクの後に、ベルギーの自宅には、お邪魔させてもらっています。

略歴

タルタルーガ自転車ステインベルギーのハーレンで生まれ育った彼は、自らをフラミッシュ(フランダース人)と呼び、その事にとても誇りを持っています。
お父さんの影響から、幼少の頃から、自転車好きだった彼は、若くしてダウンヒル競技のベルギーチャンピオンにまで、上り詰め、スポンサーも付き全ヨーロッパでも、ベスト5にまで入った程の実力の持ち主なのですが、大学で工業デザインを専攻した彼が就職したのは、ドイツの、しかも主にシティーユースのバイクを企画販売している、birdyで有名な r&m 社でした。
frog 以降、r&m 社のほぼ全ての商品デザインを担当して、2014年に退社、現在では、Pacific Cycles 社のチーフデザイナーを勤めながら、自身のブランド Stijncycles を立ち上げ、オリジナルデザインの自転車を販売しています。

タルタルーガ自転車ステインダウンヒルレーサーとしての実力を買われ、前出のライアンのブランド Astrix のテスト兼サポートライダーも務めていたこともあり、私より先に、2人は仲のいい友達でした。
そこに、私が後から加わった形になります。

バイクデザイナーズミーティングに参加

2004年に、宿野輪転堂の岡田氏と私が企画して、日本で開催した「バイクデザイナーズミーティング Vol.1」の話を、Pacific HOTEL 滞在中に彼にしたところ、「是非、自分も参加したい!」との申し出があり、2005年11月に開催した、「バイクデザイナーミーティング Vol.3 in 東京自転車展」には、正式メンバーとして参加しました。

パーツ選定の指南役

タルタルーガ自転車ステインロードレーサーやピストを含む、様々なカテゴリーの自転車に関する知識を、深く多く持ち合わせている彼には、弊社製品のパーツ選定の際に、よく相談もしています。
世界基準に立ち、そのうえ実際に使用した経験に基づく、的確なコメントは、私にとってとても貴重な情報源です。