カメラのはなし その2 自転車旅との相性

カメラのはなし その2 自転車旅との相性

前回、私の「購入したカメラ遍歴」についてお話し

しましたが、この内容を改めて見ると、先にお話しした、サイズと画質のバランスのせめぎ合いが良く表れています。
そこで、過去に所有したデジタルカメラについて、記憶をたよりに書いてみます。
特に、自転車旅との相性というポイントで、参考にして頂けると幸いです。

SONY Cyber Shot V1

Tartaruga Entertainment Works 設立後に、初めて購入したデジタルカメラです。
当時、デジタル一眼が欲しかったのですが、まだまだ値段が高く、とても手が出せずにいたところに、当時としては画期的な高性能を誇る、高級コンパクトカメラとして発売されたのが、このV1でした。
実際、その頃の自分の使用スタイルには、とてもマッチしていて、どこにでも持っていくスタイルで、2008年春位まで、メインカメラとして活躍しました。
「メモリースティック」という、ソニー独自規格のメモリーカードを使用しますが、このメモリーカードが、かなり高額でした。
暗所性能が悪いのを、赤外線カメラ画像の様な処理のモノクロ調画像で、しのいでいた点は時代を感じます。

Canon IXY digital 25is

それなりに気に入っていたV1でしたが、参加したあるイベントの模様を撮影した写真を、同じくイベントに参加していた、ある友人と交換した際に、彼の撮影した写真の色味をみて驚かされます。
彼のカメラは、2世代程前のCanon製でした。
家電メーカー(AV機器メーカー?)とカメラメーカーの、写真に対する「色作りの違い」を、改めて深く認識しました。
この「色作り」の肝となる、各メーカーごとで作られる「画像エンジン」というものを初めて意識して、V1からこちらのコンパクトカメラに乗り換えました。
天気のいい、屋外で撮影した画像は、いま見ても、充分現役で通用する描写です。
唯一の欠点は、暗所に弱く、光の少ない状況では、一気に描写レベルが下がってしまいました。

Nikon D80

コンパクトカメラの画像に限界を感じ始め、いよいよデジタル一眼に手を出した、最初のカメラです。
センサーサイズはAPS-CサイズのDXフォーマット(NikonのAPS-Cサイズ規格)で、DXフォーマット用18-135mm F3.5-5.6Gが付属した、レンズ付きキットで購入しました。
購入に合わせて、台湾のPacific Cycles 社内に、簡易的な撮影スタジオをDIYにて制作して、弊社製品の画像や広告用画像など、本格的なデジタルカメラによる撮影を開始しました。

フィルム時代からCanon を使用していて、キットレンズですがレンズも所有していたにも関わらず、Nikonに移行したのは、両者を店頭で比較した際の「シャッター音の違い」でした。
Nikonが、フィルム時代のそれに近いシャッター音だったのに対して、Canonのそれはデジタル感(スイッチ感?)を強く感じたからでした。
「所有欲の掻き立てられ方の違い」とでも言えばいいのでしょうか。

Nikon D90

カメラ前年に購入した、Nikon D80のDXフォーマット後継機です。
D80に対して少し不満だった、暗所撮影時の高感度性能が大きく向上した点と、何より最大約5分間の1280×720 24fpsの HD画質動画が、この価格帯の一眼レフで撮影できるようになった為、D80の購入から一年半ほどしか経っていなかったにもかかわらず、物欲を刺激され、18-105mm F3.5-5.6キットレンズ付きで購入。
キットレンズ以外に、35mm F1.8の単焦点レンズも初購入し、低価格(新品を20,000円程で購入)ながら、F値の小さい(明るい)単焦点レンズの持つ、「ボケ」を活かした写りを楽しみ始めました。

NEX-5N

初のミラーレス一眼、パンケーキレンズと、ウルトラワイドコンバージョンレンズも合わせて購入。
Tartaruga に乗って、色々なところへ輪行をするようになり、Nikon D90のサイズと重さに、不便を感じる様になりました。
そこで、同じAPS-Cサイズのセンサーを持ち、D90に比べてかなりコンパクトになるNEX-5Nを、18-55mm F3.5-5.6の標準ズームと16mm F2.8のパンケーキレンズの付属したダブルレンズキットで、輪行等の旅用として買い足し購入しました。
1920×1080 60pのフルHD動画が撮影できる機能も魅力でしたが、キットレンズでは手ブレ補正機能がなく、手持ちでの動画は難しく、あくまで三脚を使用した時だけ使える機能でした。
カメラ自体のデザインを含めて、その機動性に、かなりお気に入りのカメラでした。
余談ですが、キットのパンケーキレンズに装着する、ウルトラワイドコンバージョンレンズも合わせて購入、このウルトラワイドコンバージョンレンズを付けた時の写りが、今でいうアクションカメラ風の画角で、新鮮でした。

つづく