Tartaruga Type SPORT 専用イージーローラー 1

Tartaruga Type SPORT 専用イージーローラー 1

2011年5月末の「イージーフォールディングアダプター」

の発売により、その折畳み性能に関して、飛躍的な進化を遂げた、Tartaruga Type SPORTですが、その約1年後の2012年4月、「イージーローラー」の投入により、その使い勝手はさらなる進化を遂げる事になります。

イージーローラーのコンセプト

これまでにも、幾度か述べてきましたが、Tartaruga Type SPORTは一般的なスポーツ自転車のセオリーとは異なり、軽量化よりも乗り心地や、使い勝手を優先して開発を行いました。
例えば、輪行時の車両の持運びに関しても、一般的なスポーツ自転車の考え方だと、車両を1gでも軽量化する事で、担いだり持ったりした際に、負担になりにくいという考え方になります。

様々な要素をそぎ落として、一般的に軽量と言われる、完成車で8㎏程の車両に対して、完成車重量が10.5~10.8㎏(グレードによります)で、専用リアキャリアーやイージーフォールディングアダプター、イージーローラー、キックスタンドなどを装着すると、12㎏弱位になるTartaruga Type SPORT をその場で持ち上げて比べると、確かに、8㎏の車両はその「軽さ」を実感する事になります。
では、実際にその8㎏の車両を担いで、もしくは持って、500m の距離を歩いてみたらどうでしょうか?
持ち上げて比べた際には、「軽さ」を実感できた8㎏の車両は、途端に単なる8㎏の「重り」になってしまう訳で、その「重り」を持たされて歩く事になります。
では、重たく感じたTartaruga Type SPORT を、キャスターバッグの様にコロコロと転がして運べたらどうでしょうか?
キャスターバッグの様にコロコロと転がして運べたら、車両の移動は格段に楽になります。
要は、乗り心地を含む乗り物としての完成度をしっかり確保したうえで、その移動方法を考えてあげればいいのです。

Tartaruga Type SPORT 専用キャリーカート

残念ながら、現在生産終了、完売となってしまいましたが、「フルフォールド」しかできなかった頃に開発した、「Tartaruga Type SPORT 専用キャリーカート」という専用オプションパーツがありました。
こちらも、上記コンセプトと全く同じ考えのもと、企画、開発しました。
フルフォールドしたTartaruga Type SPORT を、「コンパクトな荷物」ととらえて、こちらを専用カートで運んでしまおうという発想でした。

タルタルーガ自転車タイプS専用キャリーカート
フルフォールドしたTartaruga Type SPORT を、この様にらくらく移動できた

車両を組み立てて走行する際は、カートに組み込まれた強力マグネットにより、リアキャリアーにワンタッチで着脱ができて、とてもスマートな運用が可能でした。

タルタルーガ自転車タイプS専用キャリーカート
「Tartaruga Type SPORT 専用キャリーカート」は、走行する際、専用リアキャリアーにドッキングが可能

因みに今でも私は、海外に車両を持っていかなければならない時は、Pacific Cycles 社からの出荷時に使用している、Type SPORT のカートンボックスに、折畳んだ車両を詰め込み、空港やホテルへの移動には、この専用キャリーカートを使用しています。

Tartaruga Type SPORT 専用イージーローラー

2011年の「イージーフォールディングアダプター」の登場により、既存ユーザーの方々も含めて、「イージーフォールディング」での運用が、圧倒的に多くなっていきました。
この市場の変化に対応すべく、「イージーフォールディング」での転がし移動に特化した、専用オプションパーツ開発が急務となりました。
そこで生まれたのが、「イージーローラー」です。

専用キャリーカートと異なり、「イージーローラー」は、極力コンパクトなパーツにすることで、常に取付けておける物を目指すことにしました。
「イージーフォールディング」自体、専用リアキャリアーの装着を前提としていたこともあり、ラフイメージ作りから、最終設計まで、それ程時間は必要ではありませんでした。

タルタルーガ自転車タイプSイージーローラー
「Tartaruga Type SPORT 専用リアキャリアー」後部には、パーツ取付け用のネジ切りが2ヶ所設けてある

なぜなら、第二ロット以降の専用リアキャリアー後部には、今後出てくるであろう、拡張用の別な専用アクセサリーを、簡単に装着できるように、パーツ取付け用のネジ切りが2ヶ所設けてありました。(残念ながら、2005年に生産した、専用リアキャリアー第一ロットにだけは、このネジ穴の設定がありません。)
この取付け用ネジ穴を使用して、ボルトオンにて装着が可能だったからです。

つづく