イタリア 2007 後編(ビチェンツァ、ヴェルシュノフェン)
2007年のユーロバイク2007出展後に行った、
「イタリア」旅のつづきです。
翌朝、地元民ならでは、昨夜の美味しいお店と、泊めてもらった事へのお礼をしっかり伝え、エドに別れを告げて出発しました。
2人とも、「ビチェンツァ」は初めてだったため、エドの家を出て、「ビチェンツァ」の中心部へ行ってみることに。
オリンピコシアター
「ビチェンツァ」は、イタリアのどこにでもありそうな、小さな地方都市で、街の中心部にある、世界遺産にもなっている「オリンピコシアター」という、歴史ある劇場が有名で、ここには、多くの観光客が訪れていました。
「オリンピコシアター」は、16世紀後半に建造された、古代ローマの野外劇場を模した、世界最古の室内劇場で、13世期に建てられた古城の中庭に作られていて、その中庭には、今も多くの彫像が並び、よりアカデミックな雰囲気を醸し出しています。
劇場空間全体が、遠近方を巧みに獲れた構造となっていて、実際のスペース以上の空間を、視覚的に実現しています。
映画のセットや演劇の舞台背景で、今では定番となっている技法が、こんな昔に既に完成していて、ハンドメイドによる木造彫刻によって製作されていた事実は、大きな驚きでした。
ランチ
「オリンピコシアター」見学を終え、街中を散策していると、地元のサラリーマン風の人々で賑わう、一軒のトラットリア(食堂)に出くわし、地元民の「舌」を信じて、そのお店でランチを取ることに。
「Righetti」というこのお店は、キッチンカウンターでオーダーして、その場で代金を支払うセルフサービス式で、結構広めの店内と、屋外のテラス席で食事ができます。
迷わず屋外のテラス席を選び、それぞれが選んだ料理を、シェアしながらいただきましたが、行列店だけあって、「あの値段なのに、こんなに美味しくていいの?」と、思わず2人で目を合わせてしまう程美味でした。
心地よい、そよ風の吹くテラス席で、美味しい料理をいただくだけで、ともて幸せな気分に包まれます。
ランチの締めに、カプチーノを飲みながら、これからの予定を話し合い、ステインの住むドイツのダルムシュタットには、翌日到着する事にして、その日は「アウトストラーダ」(アウトバーン)を北上して、北イタリアンの適当な街に、もう一泊しようということで意見が一致しました。
適当に降りた街
「ビチェンツァ」を後に、ステインの運転するイエローバンは「アウトストラーダ」を快調に北へと進みます。
地図を眺めながら、「この辺で降りてみるか!」と決めたのは、「ボルツァーノ」という街でした。
丁度アルプス山脈に差し掛かる手前に位置していて、一度行ってみたいと思っていた、「ドロミテ」へは、ここから行けそうだということが理由です。
「アウトストラーダ」を下りて、「ドロミテ」方面へと進んでいくと、右手に小さいながら、とても美しい湖が見えてきました。
「Carezza湖」です。
エメラルドグリーンに輝く湖面と、周囲の木立の織り成すコントラストが、まるで絵画の様で、あまりにも美しく、車を停めて湖畔まで下りてみる事にしました。
各々持参したカメラで、暫く時を忘れて撮影しまくりました。
ヴェルシュノフェン(Welshnofen)のホテル
撮影に夢中になっている間に、あっという間に日が傾くと、一気にあたりの空気が冷たくなっていきました。
「綺麗な景色の写真も撮れたし、今日はこの辺の宿に泊まるか!」と、湖から少し戻った所にあった、小さな村へと向かい、日が暮れる前に宿を探すことに。
大きく急なカーブ沿いに、村の中心部と思われるエリアがある、「ヴェルシュノフェン」という小さな村でした。
公共の物と思われる駐車場に車を停め、宿探し開始です。
ステインから出た、唯一の条件が、「サウナがある宿」でした。
運良く、駐車場のすぐ近くに、ホテルへの直通電話付きの、村のホテルの案内板の様な装置を見つけ、表示を確認すると、これまたすぐ近くのホテル、その名も「HOTEL CENTRAL」に、「空き部屋あり」の表示が出ていたので、電話ではなく、直接確認すべくフロントへと向かいました。
こじんまりした、小さなホテルで、平日だったこともあり、かなり空いていて、サウナも有るということで、あっさりとその日の宿が決まりました。
ディナーはホテルで
部屋に入り、一息つくと、すぐにお腹がすいてきました。
ホテルの目の前に、ピッゼリアが一軒ありましたが、「ピザ」という気分ではありません。
一階のバーカウンターまで行き、ビールを飲みながら、近くのおすすめのレストランを尋ねると、「小さい村なので、レストランは多くありません。このホテルのレストランの、宿泊客限定の定食が安くて美味しいですよ、特に今夜のメニューはおすすめです。」との事。
「流石に、このホテルのレストランはな・・・」と一瞬躊躇しましたが、歩き回って疲れていたのと、20ユーロ弱の値段につられて、夕飯はホテルで済ませる事に。
暫くして、ホテル内のレストランスペースへ行くと、スープから始まり、ラザニア、お肉料理、デザートと、想像以上のボリュームの、美味しい料理達が、次々とサーブされ、追加でオーダーしたワインとの相性もバッチリでした。
翌日、アルプスを越え、オーストリアを抜けてドイツへと向かいましたが、9月というのに途中雪に振られたりしながらも、無事ダルムシュタットへと到着しました。
ローカルなイタリアの魅力を満喫した、なりゆき旅として、今でもとてもいい思い出になっています。
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