チャンアン名勝・遺跡群(ベトナム)

チャンアン名勝・遺跡群(ベトナム)

今回は、久しぶりの海外旅行記です。

世界的なコロナパンデミックも落ち着き始めて、ようやく色々な国々が、外国人の入国を緩和し始めたことを受け、10月10日から17日の日程で、ベトナム出張に行ってきました。
2012年以来、2度目のベトナムです。
今回の出張は、台湾の Pacific Cycles のマイケル社長と共に、ベトナムのハノイ近郊にある現地工場の視察と、打合せが目的でした。

タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムベトナム到着後の行動を共にするため、成田から台湾に飛び、桃園空港でマイケル社長と、彼のアシスタントで R&D セクション社員のジェイソン氏と落ち合い、同じ便でベトナムへ向かいました。

ベトナム入国

タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムベトナムは、比較的早い時期に国を開き、既に多くの観光客でにぎわっているとの事前情報は得ていました。
入国には、万が一の感染に備えて滞在中の医療費をカバーできる、10,000USD以上の補償額がある医療保険/海外旅行保険の加入が推奨されていますが、その海外旅行保険への加入確認も含めて、何のチェックもありません。
拍子抜けするような感覚の中、入国すると、空港出口には訪問先の会社からの迎えの車が、既に待っていました。

ホテルと会社の往復

タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナム目的の工場群のある街へは、30分ほどで到着し、そのまま訪問先の手配してくれた、たいそう立派なホテルにチャックイン後、工場へ向かい、工場視察、打合せが続きました。
詳細は控えますが、訪問先の工場は、我々の想像をはるかに超えた圧倒的な規模で、その日以降、朝迎えの車がホテルに来て、夜まで工場視察(巨大な工場群が6カ所に点在して、毎日違う工場へ向かいます。)、打合せの日々が連日続き、夜は、現地のレストランで連日の接待と、平日は文字通り仕事漬けの日々が続きました。

週末は観光

タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナム滞在は、週末を挟んだため、土曜日はいつもの送迎車両で1時間ほどの「ハノイ」観光に連れて行っていただきました。
ベトナム南部料理のレストランで食事をした後は、歴史的な寺院や、現地の若者に人気のチョコレート工房など、現地スタッフのアレンジで終日観光を楽しみ、帰り際に「明日は、車で2時間30程のところにある、“川”に行きますよ。」と告げられました。
「いや、私はもう観光は結構ですので、明日はホテルでゆっくりします。」と、心からの叫びをそのまま伝えましたが、「せっかくですから、そう言わずに!」と、翌日の参加が決まりました。

翌朝9時頃に、いつのも送迎車がホテルへ着き、皆でこの日の目的地へと向かいます。
前日行った「ハノイ」を通過し、さらに車は南へと進んでいきました。
車窓からの景色は、ハノイ通過後は、いくつかの小さな街とベトナムの田舎の風景が交互に流れて行きます。
やがて、車は、山の中へと進み、大きな駐車場に入り停まりました。

目的地に到着

タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナム「着きましたよ。」の声で、皆で車を降りると、目の前には険しい山々が広がっていました。
道路を挟んだ反対側を見ると、水辺に多くの手漕ぎボートが停まっていいて、いくつかは人を乗せて、出航していきます。
「へ~、綺麗な所だな。」というのが、第一印象でした。

「チャンアン名勝・遺跡群」

タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナム全く期待しないまま訪れたその場所は、後で調べて分かったのですが、「チャンアン名勝・遺跡群」という世界遺産に登録されている場所でした。
ベトナムの「紅河デルタ」と呼ばれるエリア南部に位置する、石灰岩でできたカルスト地形が作り出す自然美と、先史時代の岩陰遺跡から古都ホアルーに至る、3万年に遡る人類の活動の痕跡が残る、とても貴重な地域で、「文化的景観」として2014年に登録されたそうです。

タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムチケットも、訪問先の方で用意してくれたので、詳細が分かりませんが、いくつかのコースがあり、コースごとに時間と料金が異なるようでした。
先ずは、食事をという事になり、船着き場横のレストランで、皆で地元食のランチをいただいた後、2グループに分かれてライフジャケットを着てボートに乗り込み、いよいよ出発です。
“川”と言われて来た、こちらの場所ですが、正確には“川”ではなく、超巨大な水たまりと言った方が正しいのかもしれません。

ボートは、全長5mほどの底面がフラットな木製の小舟で、一艘当たりの定員は、船尾に座る1人の漕ぎ手さん以外に4人位の様です。

タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナム船着き場からは、準備の整った船が、次々と出ていきます。
大まかなコース以外は、特に決まりは無いようで、進むスピードも進路も漕ぎ手次第、マイケル社長の乗った別グループの船を、時々抜いたり抜かれたりしながら、静かに進んでいきます。
タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムちょっと開けた空間では、水墨画の様な形の遠くの山々とのコントラストが、ひときわ際立ちました。
さらに進むと、大きな岩の下に空いた、小さな穴へと船は向かい、そのまま穴へと入っていきます。
水上の洞穴です。
「インディージョーンズ」を彷彿させる洞穴には、所々に照明があり、天井からせまる頭上すれすれの岩を避けながら、滑るように進んでいきます。
タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナム小さな出口を出ると、一気に景色が広がり、岸辺に立つ立派な寺院が現れます。
上陸もできるようですが、そのまましばらく進んでいくと、また小さな洞穴の入口へと船は入りました。
タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムその洞穴を出ると、三方を巨大な岩山に囲まれた、さらに広大な空間に出ます。
その景観に圧倒されながらも、更に進み、大きな岩山の端を曲がると、突然、眼前に水上に立つ小ぶりな、でも威厳のある寺院の様な建物が飛び込んできました。
「“すんごい” 綺麗なところだ~~‼」と、思わず口から飛び出しました。
小舟は、この建物を回り込むように進み、静かに離れていきましたが、あの光景は、今でもはっきりと覚えているほど、強く印象に残りました。

タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナム因みに、船の漕ぎ手は、殆どが年配の地元女性で、我々の漕ぎ手も70歳のおばあさんでした。
お年を伺って、「手伝いますよ!」と、ボートに乗っていたオールを出して数漕ぎすると、「邪魔だから、止めてくれ!」と逆に怒られてしまいました・・・

タルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムタルタルーガチャンアン名勝遺跡群ベトナムその後は、水面に吹く心地よい風を感じながら、時々岩陰で船を停めて、休憩をしたりしながらのんびりと進み、2時間半ほど掛けて、出発地点の船着き場へと戻ってきました。

全く期待していなかった分、驚きと感動の経験となりました。
お連れいただきました、アントニオさん以下、現地スタッフの皆様に、心から感謝いたします!
日本では、まだそれほど有名ではなく、また車以外ではアプローチも不便な場所ですが、「ハノイ」からの日帰りツアーもあるようなので、お近くに行かれた際は、立寄らてみてはいかがでしょうか。